漫画好きの人なら、一冊ぐらいは「早く続きを書いてくれ~!!」って待ってる漫画ありますよね?
あなたは何ですか? ハンターハンター? スラムダンク? バカボンド?
僕はこれです。
ご存じない? でも、うんちゃらフレンズっていう響きは聞いたことないですか?
そうです、この本は世間に浸透されつくしたあのケダモノアニメの威を億面もなく借りて、その癖中身は全く関係ない上にクソ面白いというとても褒めにくい漫画です。
ケモノは出てきません。女の子はたくさん出てきます。かわいい女の子を眺めていたら哲学の面白さ、哲学者のキャラクターに引き込まれてしまう図書館に置くことも勧めたい漫画です。
でもタイトルがアレなんで真正面から勧めにくい。オタクにほど勧めにくい気がします。ケモノフィルターを通して読まれて、「全然フレンズ出てこないじゃん!」とか怒られたら立ち直れない。
まぁとにかく、とっつき安いところから紹介します。
一番に、キャラがかわいい!
見てください。
文句なしに可愛いですよね。
少し話は変わりますが、哲学のとっつきにくさってなんだと思いますか?
難しそう? なんか変なこと考えてそう? 中学生のころを思い出す?
全部違います。正解は、哲学者は全員おっさんだということです。
誰が好き好んでおっさんを調べますか? 古代のおっさんの本を読みますか? そんな人は断言しますがおっさんしかいません。おっさんしかおっさんを調べないのです。地獄絵図。おっさんを救おうとするのはおっさんしかいません。
しかし、古代のおっさんを救うために原作者の飲茶先生は立ち上がりました(僕の妄想です)。多分飲茶先生もこんな漫画を作ろうとするぐらいだから哲学のおっさんに詳しいんです。そして、哲学のおっさんに詳しいということは、QED.飲茶先生もおっさんです(僕の想像です)。
おっさんしかおっさんを愛せない、そんな悲しき鎖を解き放つため、飲茶先生はコペルニクス的転回を打ち立てます。
そうだ! おっさんはおっさんしか引き付けないなら、おっさんをかわいい女の子にしちゃえばいいんだ!
上の画像を見てください。かわいいですよね? 清楚系の女の子に活発そうな女の子。右の清楚系女の子がプラトン。本作の主人公的キャラで、左の活発そうな女の子がソクラテス。プラトンの親友的ポジションのキャラです。
二人とも、実際はこれです。
絶対愛せないですよね? だから飲茶先生はこの漫画を作ったんです!!(と思います)
この作品にはいっぱい女の子が出てくるので、もちろん百合の花が咲きそうな展開もあります。
想像してください。
おっさんで見たくないでしょ?
まぁ、古代ギリシャは同性愛が盛んで、同性の魅力の中に「頭の良さ」というのもあったみたいなので、史実としてこういう場面があったのかもしれません。
でも僕は見たくない。だっておっさんだから。
この作品はいくらでも読んでいたい! だって可愛い女の子だから。
まだまだ他にも出てきます。
ああ、この世が可愛い女の子で一杯になったらいいのにって気分にさせられちゃいますよね。
正直な話、作品内容に全然触れてないのは、この作品の哲学の伝え方、解説が見事すぎるんです。
こんなブログで伝えようと思っても「それよりも作品読んでよ!」って思うし、僕の筆力だとちっとも伝えられる気にならないからです。だからおっさんに逃げました。
一応僕は飲茶先生の書いた本は大概読んでいます。
ですが、読み終わって少し哲学について人に語れるかなと思ってても、また読み直した時に「こんなことも書いてたのか!?」とまた発見(もしくは僕の覚えが悪い)があるので、いつまでたっても面白いし、面白いということはまだこの本が身についてないんじゃと思って、人に伝えるにはためらいを覚えるのです。
そんなもんブログに書くなと怒られるかもしれませんが、諸事情で伝えたくなっちゃったんです。すいません。
でも頑張って一つだけ紹介します。この漫画の中に「クローンをどう扱うか?」という問題が提起されます。
もしあなたの家族のタマが死んだとします。そして「完璧に全く同じクローンを用意しました」と言って、誰かが死んだタマのクローンを持ってきます。
「はい、このタマは死んだのと全く同じ体の原子構造、記憶も持っているクローンです。これからはこのタマを家族として扱ってください」
「でもそのクローンは本当の、私の家族のあのタマじゃないですよね?」
当然です。タマは確かに死んだのに、そのクローンだからって新しく連れてきたのを家族としては扱えません。
でもタマを連れてきた人は言います。
「本当のタマってなんでしょうか? もしも本当のタマが原子やタンパク質の集合、モノであるなら、これは記憶も原子構造も全く同じなんですからタマと扱って当然でしょう?
もしあなたが物理的なモノではなく、タマとの思い出とかタマの霊とかふわふわしたものを思ってるなら、それこそクローンだろうと何だろうと肉体はなんでもいいじゃないですか!」
なんとも腑に落ちないけど、反論もできません。それでは、とタマのクローンを連れてきた人は帰ってしまったので、あなたはタマを―――祖母のタマさんを連れて帰りました。
みたいな。少しアレンジしたくていじっちゃったのでわかりにくくなってしまったかもしれません。
本書ではもっと深く、わかりやすく掘り下げています。
自分的にクローンの話がすげえ面白くて、「その人自身を作っているのは何か」に凄い興味がいっちゃいました。
この「その人自身」についても、飲茶先生の書かれた
史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち (河出文庫 や 33-2)
これの「ヤージャヴァルキャ」「釈迦」のとこにも書かれてます。読みやすいので、是非。
特に中学生、高校生におすすめです。これとか飲茶先生の
これを読むと、自分だけが何もかもを知ってる・・・! っていうバーサク状態になれて無敵感を味わえます。
で、最後にこのてつがくフレンズ。さっき諸事情と書きましたが、どうやた飲茶先生のツイッターを見る限り、担当の編集部が無くなっちゃって続き描けないかも・・・みたいなことを呟かれていました。
悲しいー! なのでどうにか応援をと思ってこの記事を書きました。
ぜひぜひみなさんも購入して、100万部ぐらい突破して続きを一緒に読みましょう!
マヂで売れてくれ、てつがくフレンズ・・・!! いつまでも待ってます。