どうもVtuberなりたいおじさんことヨコヤマです。
「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」読了。
女の子がというか女性が、ひいてはみんなが生きていく時に大事にしてほしいことが丁寧に書かれているエッセイ。
親戚に女の子が産まれたので気になったので読んでみたけど、とにかく女の子(ここでは西原さんの娘)が幸せになってほしいという気持ちで溢れてる。
「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」
「子どものために」って言葉は呪い。
「あんたのために我慢してる」なんて言われたら、子どもは、何にも言えなくなるし、本当はうんと悲しい。真面目な女の人ほど「あたしさえ辛抱すれば」と思いがちだから、気をつけて。
P28より引用
ここ、個人的にすごく「あー」ってなった。
僕は「子どものため」っていう言葉がずっと嫌いでした。
その理由を考えた時に
- 「だから我慢しろ」って言外に子どもに強制させてる。
- 「子どものため」に頑張ってるんだから許されるという免罪符が見える。
- 「子どものため」というが、それが本当に子どものためかどうかなんて誰も分からない。その親の「理想像」に近づけるための言い訳でしか無い。
- 「子どものせいで自分はこんな環境にいるんだ」と責任を押し付けている。
というのがあります。
「子どもために」「あんたのために」なんて言葉、ただの呪いでしかないことに親はなかなか気づかない。
「子どものため」「あんたのため」と思っても、それは自分がそうしたいだけの、自分の理想像になってほしいだけのワガママ。
自分には子どもがいないけど、最低限、親戚の子に対しては口が裂けても言わないようにしようと心に留めました。
嫌なとこから抜け出せる準備をしておく
本書で印象的だったのは「嫌な環境から抜け出せる力を持っておきなさい」と繰り返し書かれているとこ。
もしも結婚した時、経済的に自立していなかったらDVがあっても離婚できない。
もしも就職した時、酷い労働環境に居続けたら気力や体力が衰えて辞める力も出ない。
だから稼ぐ力や生活保護とかの社会の知識を身に着けていつでも逃げ出せる用意はしておきなさい、西原さんは書かれています。
本の中に度々「お金」の話が出てきますが、それは作者の西原さんの経験が関わっています。
父親は暴力、結婚した夫もDV。
暴力と貧困の地獄。特に夫婦時代を思い出すと「何であの時彼を刺し殺せなかったんだろう」と涙が止まらなくなるほど傷を負っています。
そこから抜け出すためにとんでもなく苦労した。気力や体力、尊厳を奪われる地獄に対処するためには「お金」が必要だった。
日本人は「我慢が美徳」なんて言うけれど、そんなのウソ。
自分が我慢したらいいなんてことはない。
あなたを攻撃していいやつなんていない。
だから、そんな最悪な環境に陥った時のために「自立」しなさい。
どうか幸せになってほしい
親戚の子どもは可愛い。驚くような早さで成長していってて、もう歌とか踊りとかできてきた。
でも、いつも怖い。
このまま幸せに育っていくんだろうか? 何か不幸があってどうにかなるんじゃないかって想像してしまう。
そもそも今幸せか? この子が不幸になった時に僕は何が出来るんだろう?
そして僕がした「良かれと思って」の行為が、逆にこの子を不幸にするんじゃないか。
人の善意が、「あなたのため」「良かれと思って」の言葉が、自分が子供の時にどれだけ窮屈だったか覚えているから。
あんな大人になっていないか。子どもを縛る人間になっていないか。
親戚の子に話しかける時は一言一言確かめるようしている。
やっぱり子どもには幸せになってほしい。
だから僕が知ってる中で一番幸せに近づける方法であるこの本のことを伝えたい。
もっと大きくなって言葉を理解できるようになった時、この本を教えるのが楽しみだ。